ムーチーガーサんでぃん月桃んでぃん言(ゆ)ん。花ぬ咲ちゅる節(しち)んやがてぃ終(うわ)ゆん。くぬ道え、側(すば)なありい、いっそうからサンニンぬ生(み)みいまんどおん。
我ったあが童(わらび)ぬばす迄(まで)え、ムーチーぬ日(ふぃい)(旧12月1日)ぬ近寄(ちかゆ)てぃ来(ち)いねえ、ムーチーガーサ刈てぃ来(ち)ゅうしえ、童んちゃあぬ仕事(しくち)どぅやたしが、今(なま)ぬ童(わら)んちゃあやムーチーガーサん刈いゆうさんどぅあくとぅ、スーパーんじ売らっとおん。
やしが、また、くぬ頃(ぐる)んしいぬあんまあたあやムーチーん、家(やあ)んじえ、しこうらんくとぅ、スーパーんじ売らっとおん。
伝統文化んでぃる言ちゃる、あんし、あい変わてぃ。
2010年5月15日投稿分
【語句】
ムーチーガーサんでぃん月桃んでぃん言(ゆ)ん=ムーチーガーサとも月桃とも言う。「ムーチー」は「餅」のこと。「カーサ」は「葉っぱ」、特に草葉のこと。広葉樹などの葉は単に「葉(ふぁあ)」という。
花ぬ咲ちゅる節(しち)ん=花の咲く季節も。
やがてぃ終ゆん=やがて終わる。
くぬ道え、側なありい=この道は、道に沿って。
いっそうからサンニンぬ生みいまんどおん=ずっとサンニンが生い茂っている。「いっそうから」は「片っ端から」、「(ここからむこうまで)ずっと」などの意味。
我ったあが童ぬばす迄え=私たちが子どもの頃までは。
ムーチーぬ日ぬ近寄てぃ来いねえ=ムーチーの日が近くなると。
ムーチーガーサ刈てぃ来ゅうしえ=ムーチーの葉を刈りに行くのは。「行く」と「来る」に使い方が逆になっていることに注意。
童んちゃあぬ仕事どぅやたしが=子どもたちのしごとなのであったが。「どぅ」は前語を強調する。
今ぬ童んちゃあや=今の子どもたちは。
ムーチーガーサん刈いゆうさんどぅあくとぅ=ムーチーガーサも刈ることができないので。
スーパーんじ売らっおん=スーパーで売られている。
やしが、また=だけど、また。
くぬ頃んしいぬ=このごろの。
あんまあたあや=奥さん方は。「あんまあ」は「お母さん」。文脈から「奥さん方」、「おばさん」の意味にもなる。
ムーチーん、家んじえ=ムーチーも家では。
しこうらんくとぅ=作らないので。「しこうゆん」は「ごちそうなどを作る」、「したくする」、「準備する」などの意味。
スーパーんじ売らっとおん=スーパーで売られている。
伝統文化んでぃる言ちゃる=伝統文化とは言うものの。「でぃる」の「る」は強調助詞「どぅ」の清音。これを受けて「言ちゃん」は「言ちゃる」(連体形)となる。
あんし、あい変わてぃ=それほどに、変化して(したものだ)。
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