識名御殿(那覇市)

識名園4s.jpg

2020/1/1

   
識名御殿(しちなうどぅん)や唐按司達(とうあじんちゃあ)、御取(うとぅ)い持(む)ちいする為(たみ)なかいぎれえらったる御殿やん。
 琉球風儀(るうちゅうふうじい)ぬ赤瓦家(あかがあらやあ)ぬ他(ふか)なかい、唐風儀(とうふうじい)ぬ屋取(やあどぅい)ん石橋(いしばし)んあん。
 去(ん)じゃる戦(いくさ)んじ、無(ね)えらんなたしが、復建(まただ)てぃさったん。
 あいゆかんぬゐいりき所(どぅくる)なやあに、今(なま)あ世界遺産ぬんかいなとおん。
 観光客(かんこうちゃく)ぬ来(ち)いまんどおくとぅ、良(ゆ)う持(む)ち成(な)しさっとおせえ、当(あ)たい前(めえ)やしが、実(じゅん)に肝(ちむ)ぬうらあきらりいる所(とぅくる)やん。
 高所(たかどぅくる)んかいあしが、海(うみ)え見(み)いらん。
 唐按司達んかい、琉球(るうちゅう)やてぃん、海ぬ見いらんあたいぬ大国(てえぐく)やんでぃ見(み)しゆる為(たみ)んやたる筈(はじ)やしが、他所国(ゆすぐに)ぬ人(ちゅ)お海、見(ん)じいねえ、故郷(くちょう)あながちささあに、帰(け)えい欲(ぶ)しゃなゆるむぬやん。
 琉球んかい淀ど(ゆどぅ)おる間(ゑえだ)びけんちょうん、海え見しらん計(はか)れえやたら。
 首里城(うぐしく)ぬ燃(め)えたる後(あと)お、文化財ぬ愛(うじ)らあしく見(み)ゆん。

【語句】
識名御殿や唐按司達、御取い持ちいする為なかい=識名園は中国からの冊封使を持て成すた目的で
ぎれえらったる御殿やん=建造された建物である。
琉球風儀ぬ赤瓦家ぬ他なかい、唐風儀ぬ屋取ん石橋んあん=琉球風の赤瓦建物の他に中国宮の建物も石橋もある。
去じゃる戦んじ、無えらんなたしが、復建さぃさったん=戦禍で消滅したが復元された。
あいゆかんぬゐいりき所なやあに、今あ世界遺産ぬんかいなとおん=とても名勝で今は世界遺産にもなっている。
観光客ぬ来いまんどおくとぅ、良う持ち成しさっとおせえ=観光客が大勢来訪するので、手入れが行き届いているのは
当たい前やしが、実に肝ぬうらあきらりいる所やん=当然であるが、ほんとうに癒される場所である。
高所んかいあしが、海え見いらん=高所に位置するが、海は望めない
唐按司達んかい、琉球やてぃん、海ぬ見いらんあたいぬ=冊封使らに琉球でも海が見えないほどの (注)
大国やんでぃ見しゆる為(たみ)んやたる筈やしが=大国であると見せつける目的もあったかもしれないが
他所国ぬ人お海、見じいねえ、故郷あながちささあに=(当時は)他所国の人間は海を見るとホームシックになり、
帰えい欲しゃなゆるむぬやん=帰郷したがったものである。
琉球んかい淀ど(ゆどぅ)おる間びけんちょうん=琉球に滞在する間だけでも
海え見しらん計れえやたら=海を望めないようにする気を利かしたのか。
首里城ぬ燃えたる後お、文化財ぬ愛らあしく見ゆん=首里城が炎上した後は、文化財が愛おしく思える

注:当時の冊封使は半年ばかり滞在した。


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