道ぬがじまる木(今帰仁村)

今帰仁の街路樹小.jpg
 今帰仁(なちじ)のお、当(あ)たい前(めえ)ぬ事(くとぅ)、初(はじ)みてぃ歩(あ)っちゅる所(とぅくる)おあらんしが、通(とぅう)ゆる毎(かじ、かあじ)、肝掛(ちむがか)かいする景色(ちいち)ぬまんどおん。
 道(みち)なありい立(た)っちょおる木(きい)ん、うぬ一(てぃい)ちやん。
 木ん色数(いるかじ)あしが、特(か)わてぃ、写真(しゃいん)ぬ如(ぐとぅ)し、道ぬ傍(はた)ぬまぎ木なかいや、いくくる、肝(ちむ)ぬうらあきらりん。
 中頭島尻(なかぐみしまじり)まんぐらんじやれえ、いふぃやてぃん、地(じい)」ぬ暇(まどぅ)ぬあれえ、店(まちや)とぅか家造(やあつく)らんでぃするうむむちぬあいぎさしが、くまりかあや、うんな肝あしがちん、無(ね)えんぎさん。
 人(ちゅ)ぬ肝ぬゆちみんでぃせえ、食(くぇ)え口(くち)ぬ数(かじ)ぬいきらされえいきらくないるさく、まぎくないるむんがやら知(し)らん。
 何(ぬう)やらわん、くまりかあんかい来(ち)いねえ、空気(かじ)ぬ味迄(あじまでぃ)変(か)わゆい、肝(ちむ)ぬやしまりいん。
 まるけえてえ伸(ぬ)ばがてぃ見(ん)だな。筆:比嘉清。

【語句】
今帰仁のお、当たい前ぬ事、初みてぃ歩っちゅる所お=今帰仁は当然、初めて通るところでは
あらんしが、通ゆる毎肝掛かいする景色ぬまんどおん=ないが、通る度に気がかりな風景が多い。
道なありい立っちょおる木ん、うぬ一ちやん=路傍に立つ木もその一つである。
木ん色数あしが、特わてぃ、写真ぬ如し、道ぬ傍ぬ=木も色々あるが、特に写真のような路傍の
まぎ木なかいや、いくくる、肝ぬうらあきらりん=大きな期には癒される。
中頭島尻まんぐらんじやれえ、いふぃやてぃん=中南部辺りだと、少しでも
地ぬ暇ぬあれえ、店とぅか家造らんでぃする=土屋地に空きがあれば、店舗や家屋を建ようとする
うむむちぬあいぎさしが、くまりかあや=傾向にあるようだが、この付近では
うんな肝あしがちん、無えんぎさん=そういう齷齪したものはないようである。
人ぬ肝ぬゆちみんでぃせえ、食え口ぬ数ぬ=人の心のゆとりというものは、人口が
いきらされえ、いきらくないるさく=すくなければ、少ないほど、
まぎくないるむんがやら知らん=大きくなるものなのであろうか。
何やらわん、くまりかあんかい来いねえ、空気ぬ味迄=とかく、ここに来れば、空気の味迄
変わゆい、肝ぬやしまりいん=変わるし、気が休まる。
まるけえてえ伸ばがてぃ見だな=たまには出かけてみよう。
筆:比嘉清。


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