初(はじ)みに見(ん)ちゃる時(ばす)お、実(じゅん)にぬ岩(しい)やんでぃ思(うむ)とおたしが、近(ちか)くぬ浜端(はまばた)んかい「再現」せえるむんやんでぃち書(か)かっとおる札(ふだ)ぬあん。
んちゃ、札、読(ゆ)でぃから再(また)、良(ゆ)う見(ん)じいねえ、波(なみ)なかい根(にい)ぬ齧(きじ)らってぃ、なあば風儀(ふうじい)んなてえ無(ね)えらんあい、レプリカぎさし見(み)いゆん。
戦前迄(いくさめえ)えあたんでぃぬ事(くとぅ)やしが、壊(くう)りたる行(い)ち成(い)いぬ委細(いせえ)や書かってえ居(をぅ)らん。
いちゃんだん、自然(しじん)に壊(くう)りいる事お無えらん筈(はじ)やくとぅ、いやでぃん、去(ん)じゃる戦(いくさ)ぬばすんじ、艦砲んでえなかい壊(くう)さったるばすがやら。
地(じい)ぬ人(ちゅ)ん達(ちゃあ)なかい、「子宝(くゎだから)岩(しい)」とぅしち、思愛(うみがな)ささっとおたんでぃぬ事。うんな思(うみ)いぬ強(ちゅう)さあてぃぬどぅ、「再現」なたる筈(はじ)。
国(くに)ぬ「出生率」を年々(にんにん)、ふぃなとおしが、沖縄(うちなあ)ぬ「出生率」お、通(とぅう)ち高(たか)さん。
筆:比嘉清。
【語句】
初みに見ちゃる時お実にぬ岩やんでぃ思とおたしが=最初に見た時は本物の岩だと思っていたが、
近くぬ浜端んかい「再現」せえるむんやんでぃち=近くの浜端に「再現」したものだと、
書かっとおる札ぬあん=記された案内板がある。
んちゃ、札、読でぃから再た良う見じいねえ=なるほど、板を見てから、再度、目を転ずれば、
波なかい根ぬ齧らってぃ、なあば風儀んなてえ=波に浸食されてキノコ状になって、
無えらんあい、レプリカぎさし見いゆん=いないし、レプリカのように見える。
戦前迄えあたんでぃぬ事やしが、壊りたる=戦前まではあったとあるが、壊れた
行ち成いぬ委細や書かってえ居らん=経緯の詳細は記されていない。
いちゃんだん、自然に壊りいる事お無えらん筈やくとぅ=自然に崩壊するわけはないので、
いやでぃん、去じゃる戦ぬばすんじ=あるいは、去った沖縄戦のときに
艦砲んでえなかい壊さったるばすがやら=艦砲などで破壊されのだろうか。
地ぬ人ん達なかい、「子宝岩」とぅしち=地元の人々に「子宝岩」として、
思愛ささっとおたんでぃぬ事=慕われていたとのことである。
うんな思いぬ強さあてぃぬどぅ、「再現」なたる筈=そんな思いの強さが再現させたのだろう。
国ぬ「出生率」お年々、ふぃなとおしが=国の「出生率」は年々、減少しているが、
沖縄ぬ「出生率」お、通ち高さん=沖縄の「出生率」はずっと高い。
筆:比嘉清。
この記事へのコメント