だっちょう(辣韭)花(ばな)あ、又、暴風花(ぼうふうばな)とぅか台風花(てえふうばな)んでぃん言(い)らっとおん。
花(はな)ぬ咲(さ)ちい様(よう)や節(しち)とお関(かが)なてえ居(をぅ)らな、いっそうまあや、ただぬゆむく草(くさ)どぅやる。
今(なま)にん、けえ枯(か)りいがすらんでぃ思(うま)ありいるあたい、葉(ふぁあ)ん茎(ふに)ん垂(だ)りてぃ、ちゃあ倒(とお)りいしどぅ居(をぅ)しが、大雨(うふあみ)ぬ幾日(いくにち)がな続(ちじ)ちゅるばあや、同(い)ぬ草(くさ)でえ思(うま)あらんあたい、今度(くんど)お又(また)、いいくる、ちゅうちゃん、いっそうから咲(さ)ち被(かん)じゅん。
片降(かたぶ)いぐれえぬ大雨(うふあみ)せえ、じょうい、咲(さ)かんしん、又ふぃるましむんやん。
やくとぅどぅ、暴風(台風)花んでぃが言(い)ちょおら。
花ぬ色(いる)お、黄色(ちいる)ぬどぅまんどおしが、桜色(さくらいる)んあん。
山毛(野、やまもう)んじ見(ん)だりいしが、人家(ちゅやあ)ぬ道(みち)ぬ縁石(ふちいし)なありいん咲(さ)ちょおしえ、見事(みぐとぅ)やい、いいりきさんあん。
筆:比嘉清。
だっちょう(辣韭)花あ、又、暴風花とぅか=ダッチョウ花はまた、暴風花とか
台風花んでぃん言らっとおん=台風花とも言われている。
花ぬ咲ちい様や節とお関なてえ居らな=花の咲き方は、季節とは関係なく、
いっそうまあや、ただぬゆむく草どぅやる=普段は、只の雑草にすぎない。
今にん、けえ枯りいがすらんでぃ思ありいるあたい=今にも枯れてしまうのでは思われる程、
葉ん茎ん垂りてぃ、ちゃあ倒りいしどぅ居しが=葉も茎も萎びて、倒れっぱなしなのだが、
大雨ぬ幾日がな続ちゅるばあや、同ぬ草んでえ=大雨が数日、続く場合は同じ草とは
思ありらんあたい、今度お又、いいくる=思われないほど、今度はまた、
ちゅうちゃん、いっそうから咲ち被じゅん=突然、片っ端から、一斉に咲き乱れる。
片降いぐれえぬ大雨せえ、じょうい=たとえ、大雨でもにわか雨程度では、決して、
咲かんしん、又ふぃるましむんやん=咲かないのも、また、珍しいというほかない。
やくとどぅ、暴風(台風)花んでぃが言ちょおら=だからこそ、暴風(台風)花というのだろうか。
花ぬ色お、黄色ぬどぅまんどおしが、桜色んあん=花の色は多くは黄色だが、ピンクもある。
山毛(野)んじ見だりいしが、人家ぬ道ぬ=山野で見うけられるが、住宅街の道路の
縁石なありいん咲ちょおしえ=縁石沿いで(一斉に)咲いているのは、
見事やい、いいりきさんあん=見事であり、愉快である。
筆:比嘉清。
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