沖縄(うちなあ)ぬ陸(あぎ)んかいや砂漠(さばく)お無(ね)えらんしが、海(うみ)んかいやあぎさん。
くまあ与那城照間(ゆなぐしくてぃるま)とぅ平安座島(ふぃんざじま)ぬ間(うゑえだ)ぬ海どぅやる。
潮(うしゅ)ぬ満(み)っちょおるばあや海どぅしが、引潮(ふぃちうしゅ)ぬばあや、写真(しゃしん)ぬ如(ぐとぅ)し、「砂漠」風儀(ふうじい)なゆん。
陸ぬ砂漠ぬ綾(あや)あ風(かじ)なかいどぅ作(つく)らりいるむぬやしが、海ぬばあや波(なみ)ぬ跡(あとぅ)どぅやる。
小(くう)さいにいんじ、聞(ち)ちゃる話(はなしい)なかいや、昔(んかし)え、うぬ「砂漠」、歩(あ)っち渡(わた)らりいんでぃ勘違(かんちげ)えさあに、潮ぬ満っちゅる時間(じかん)ぬん分(わ)からな、道中(みちなか=海中)、んじ溺(んぶ)きてぃ亡(ま)あする人(ちゅ)ん居(をぅ)たんでぃぬ事(くとぅ)。
今(なま)あ海中道路ぬなやあにうんな事(くとぅ)お無(ね)えらん。
また、中学校時分頃迄(ちゅうがっこうじぶんぐるまで)え、うぬ「海砂漠」ぬ上辺(うゎあび)え、がちちゃあぬまんどおたしが、今あ、いいくる、とぅめえららんなとおん。
あまくま埋(う)み立(た)てぃらっとおる故(ゆい)がやら。
筆:比嘉清。
沖縄ぬ陸んかいや砂漠お無えんしが海んかいやあぎさん=沖縄の陸には砂漠はないが海にはあるようだ。
くまあ与那城照間とぅ平安座島ぬ間ぬ海どぅやる=ここは与那城照間と平安座島の間の海である。
潮ぬ満っちょおるばあや海どぅしが、引潮ぬばあや=満ち潮の場合は海だが、引き潮の場合は、
写真ぬ如し、「砂漠」風儀なゆん=写真のように「砂漠」にようになる。
陸ぬ砂漠ぬ綾あ風なかいどぅ作らりいるむぬやしが=陸の砂漠の模様は風で作られるものだが、
海ぬばあや波ぬ跡どぅやる=海の場合のそれは波の跡である。
小さいにいんじ、聞ちゃる話なかいや、昔えうぬ「砂漠」=幼い頃に聞いた話では昔はその砂漠を
歩っち渡らりいんでぃ勘違えさあに、潮ぬ満っちゅる=歩いて渡れるものと勘違いして潮が満つ
時間ぬん分からな、道中(海中)んじ溺きてぃ=時間も分からず、渡る途中で溺れて
亡あする人ん居たんでぃぬ事=亡くなる人もいたとのこと。
今あ海中道路ぬなやあにうんな事お無えらん=今は海中道路が出来てそんなことはない。
また、中学校時分頃迄え、うぬ「海砂漠」ぬ上辺え=また中学校の頃まではその「砂漠」の上は、
がちちゃあぬまんどおたしが、今あ=ウニが沢山いたが、今は、
いいくる、とぅめえららんなとおん=殆ど、見られなくなった。
あまくま埋み立てぃらっとおる故がやら=あちこち、埋め立てられているからだろうか。
筆:比嘉清。
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