久高から沖縄大地(南城市久高島)

久高から本島small.jpg
久高島(くだかじま)から眺(なが)みたる沖縄大地(うちなあうふじ)やん。
久高島からあ山原(やんばる)ぬ山々(やまやま)あ見(み)いらんあい、見いゆる中頭(なかぐみ)・島尻(しまじり)んかいや、まぎ山(やま)あ無(ね)えらんしが、大地え長這(ながぼ)うやし、んちゃ、大地ぎさん。
あまん世(ゆう)んじ、琉球(るうちゅう)ぬ久高はじみ浜比嘉島(ばまふじゃじま)んでえぬ離(はなり)んかいうち着(ち)ちゃるアマミん人達(ちゅんちゃあ)にとぅてぃ、大地え如何(ちゃ)ぬ様(ゆう、よう)なむんがやたら。
大地んかい行(い)ち欲(ぶ)しゃんあしが、何(ぬう)ぬあらあ分からんくとぅ、怖(うとぅ)さる所(とぅくる)んやいがすたら。
やしが、アマミん人達や、幾回(いくけ)ぬん大地んかい行(ん)じゃい来(ち)ゃいするうちに、支(ちけ)え無(ね)えらん所やい、また暮(く)らし易(や)っさる所やる事(くとぅ)ぬ分かやい、大地ぬあまくまんかい住(し)むんねえなたる筈(はじ)。
遂(ちい)ねえ大地まじり、けえ掛(か)きやい琉球世(るうちゅうゆう)創(つく)たるしいじがやら。
あんしどぅ、久高あ琉球ぬ大元(うふむとぅ)ぬ一(てぃい)ちとぅがなたらあ。

筆:比嘉清。


久高島から眺みたる沖縄大地やん=久高島から眺めた沖縄本島である。
久高島からあ山原ぬ山々あ見いらんあい=久高島からは北部の山々は見えないし、
見いゆる中頭・島尻んかいや、まぎ山あ無えらんしが=見える中南部には大きな山はないが、
大地え長這うやし、んちゃ、大地ぎさん=本島は横に長く、いかにも、大地のようである。
あまん世んじ、琉球ぬ久高はじみ浜比嘉島んでえぬ=はるか大昔、琉球の久高はじめ浜比嘉島等の
離んかいうち着ちゃるアマミん人達にとぅてぃ=離島に辿り着いたアマミ人達にとって、
大地え如何ぬ様なむんがやたら=沖縄本島は一体どのようなものだったのだろうか。
大地んかい行ち欲しゃんあしが、何ぬあらあ=本島に行きたくても、何があるのか
分からんくとぅ、怖さる所んやいがすたら=分からないので怖い所でもあったのか。
やしが、アマミん人達や、幾回ぬん大地んかい=だがアマミ人達は幾度となく本島に
行じゃい来ゃいするうちに、支え無えらん所やい=行き来していうちに安全な所であり、
また暮らし易っさる所やる事ぬ分かやい=また生活し易い場所であることを学習し、
大地ぬあまくまんかい住むんねえなたる筈=本島のここかしこに住むようになったのであろうか。
遂ねえ大地まじり、けえ掛きやい=(そして)遂には、本島全体を支配し、
琉球世創たるしいじがやら=琉球国時代を創ったのであろうか。
あんしどぅ、久高あ琉球ぬ大元ぬ一ちとぅがなたらあ=故に久高は琉球創生の大元の一つになったのであろうか。

筆:比嘉清。

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