今(なま)あ桜(さくら)ぬ咲(さ)ちゅる節(しち)。
やしが、クヮーディーサ-や「むみじ」ぬ万事(ばんじ)やくとぅ、「秋(あち)」とぅ「春(はる)」がまじゅんなとおる風儀(ふうじ)やん。
うちなあんじえ、むみじんかいなゆしえ、櫨木(はじゃあぎい)びけんでぃ、言(い)らっとおしが、桜(さくら)ん写真(しゃしん)ぬクヮーディーサーん「むみじ」なゆん。
ただ、クヮ-ディーサーぬばあや大和(やまとぅ)ぬむみじとお違(ちが)てぃ葉(ふぁあ)や、くうてんなあくうてんなあ、「むみじ」んかいなゆん。
やくとぅ、諸(むる、ぶる)ぬ葉が「むみじ」なてぃけえ落(う)てぃてぃ、「枯木(かりぎい)」風儀なゆる迄(までぃ)、まる一冬(ちゅふゆ)かかゆん。
冬景色(ふゆうじいち)え木(きい)ぬ葉ぬ色(いる)おかちこうかちし濁(みん)ぐぃとおる風儀なやあに、美(ちゅ)らむぬおあらん。
やしが、木がいっそうから芽(みどぅい)、出(ん)じゃするうりじんぬ節え、山々(やまやま)ぬ一番美らさる節とぅなゆん。
特(かわ)てぃ山原(やんばる)ぬ山々あ美(ちゅ)らくなゆん。
筆:比嘉清。
今あ桜ぬ咲ちゅる節=今はさくらが咲く季節である。
やしがクヮーディーサ-や「むみじ」ぬ万事やくとぅ=だがコワデイシは「紅葉」の最中なので、
「秋」とぅ「春」がまじゅんなとおる風儀やん=秋と春がごっちゃになっている風でもある。
うちなあんじえ、むみじんかいなゆしえ、櫨木びけんでぃ=沖縄では紅葉するのは櫨だけだと、
言らっとおしが、桜ん写真ぬクヮーディーサーん=言われているが、桜も写真のコワデイシも
「むみじ」なゆん=「紅葉」する。
ただ、クヮ-ディーサーぬばあや大和ぬむみじとお=だが、コワデイシの場合は本土の紅葉と
違てぃ葉や、くうてんなあくうてんなあ「むみじ」んかなゆん=異なり、葉は少しづつ紅葉する。
やくとぅ、諸ぬ葉が「むみじ」なてぃけえ落てぃてぃ=だから、全ての葉が紅葉して落ち、
「枯木」風儀なゆる迄、まる一冬かかゆん=「枯木」のようになる迄、まる一冬かかる。
冬景色え木ぬ葉ぬ色おかちこうかちし=冬景色は木の葉の色がまだら模様になり、
濁ぐぃとおる風儀なやあに、美らむぬおあらん=濁り色のようで美しいものではない。
やしが、木がいっそうから芽、出じゃするうりじんぬ=だが、木々が一斉に新芽を出すうりじんの
節え、山々ぬ一番美らさる節とぅなゆん=季節は山々が一番美しい季節となる。
特てぃ山原ぬ山々あ美らくなゆん=特に北部の山々は美しくなる。
筆:比嘉清。
この記事へのコメント