BIJINDO御嶽(南城市)

あ美人堂(小).jpg

 案内札(あんねえふだ)んかいやBJINDOでぃちローマ字(じい)書(が)ちいどぅさっとおる。
 「女(いなぐ)ん子(ぐゎ)ぬ生(ん)まりいねえ、美(ちゅ)ら影(かあぎ)なゆるぐとぅ願立(ぐゎんた)てぃゆる御嶽(うたき)やん」でぃち、案内札んかい書(か)かっとおん。
 男法度(いきがはっとぅ)やたんでぃぬ事(くとぅ)。
 今(なま)ん拝(をぅが)まってぃが居(をぅ)ら。
 実(じゅん)に色(いる)んな御嶽(うたき)ぬあるむぬやん。
 うちなあんちゅお、何事(ぬうぐとぅ)ん神又自然(かみまたしじん)とぅたんかあなやい、拝だい、頼(たぬ)み事(ぐとぅ)さいしち来(ち)ゃるむぬやん。
 うちなあんんちゅお、昔(んかし)から人人間(ちゅにんじん)てぃらむぬお、自然なかい生(い)かさっとるむぬやんでぃぬ思(うみ)いぬ強(ちゅう)さん。
 やくとぅどぅ、あまんくまんかい、御嶽ぬある。
 またシマぬ毎(かあじ)、いいくる二(たあ)ちん三(みい)ちん必じ御嶽ぬあん。
 新(みい)シマあ別(びち)やしが。
 自然どぅん壊(くう)ちゃい粗相(すそう)さいしいねえ、又(また)人間壊(にんじんくう)すしとぅ同(い)ぬむのおあらに。
 うう尊(とお)とぅ。

筆:比嘉清。



案内札んかいやBJINDOでぃちローマ字書ちいどぅさっとおる=案内板にはBJINDOとローマ字表記されている。
「女ん子ぬ生まりいねえ、美ら影なゆるぐとぅ=「女子が生まれたら美人になるようにと、
願立てぃゆる御嶽やん」でぃち、案内札んかい書かっとおん=祈る御嶽である」と案内板にある。
男法度やたんでぃぬ事=男子禁制だったとのこと。
今ん拝まってぃが居ら=今も参拝されいるのいるのだろうか。
実に色んな御嶽ぬあるむぬやん=ほんとうに色んな御嶽があるものだ。
うちなあんちゅお、何事ん神又自然とぅたんかあなやい=沖縄人は事につけ神や自然と向き合い、
拝だい、頼み事さいしち来ゃるむぬやん=祈りまた頼みごとをしてきたのである。
うちなあんんちゅお、昔から人人間てぃらむぬお=沖縄人は古より人間たるものは、
自然なかい生かさっとるむぬやんでぃぬ思いぬ強さん=自然に生かされてるとの思いが強い。
やくとぅどぅ、あまんくまんかい、御嶽ぬある=だからこそ、至るところに祈りの場があるのだ。
またシマぬ毎、いいくる二ちん三ちん必じ御嶽ぬあん=また集落毎に大抵二、三の御嶽がある。
新シマあ別やしが=新興住宅地は別だが。
自然どぅん壊ちゃい粗相さいしいねえ=自然を壊したり粗末にしたりすることは、
又人間壊すしとぅ同ぬむのおあらに=また人間を壊すことと同じではないのか。
うう尊とぅ=ああ尊い。

筆:比嘉清。

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