糸満市(いとぅまん)ぬ照屋(てぃいら)んあるくぬクヮーディーサーや前々(めえめえ)から知(し)っちょおしが、「おきなわ名木百選」ぬ一(てぃい)ちやんでえ分(わ)からんたん。
んちゃ、確(たし)かに、高(たか)さん大(ま)ぎさんあい、又(また)枝持(ゆだ)ちん美(ちゅ)らさん。まんぐらからん良う、目立っちょおん。
立札(たてぃふだ)んかいや「アギーカーぬクヮーディーサー」んでぃちあん。
「カー」んでえ「井戸」んでぃぬ意味(ちむええ)やん。
んちゃ、うぬ木(きい)ぬ後(くさ)あんかいや井戸(かあ)ぬあん。
人(ちゅ)ぬ使(ちけ)え水(みじ)とぅしちぇえ、なあ使あらってえ居(をぅ)らん風儀(ふうじ)やしが、拝所(うぐゎんどぅくる)おやん。
冬(ふゆ)ぬ節(しち)え、葉(ふぁあ)や諸(むる)、けえ枯(か)りとおしが、若夏(わかなち)ぬ節(しち)ないねえ、枝(ゆだ)いっぺえ緑葉(みどぅいばあ)生(み)いらち、又、うりん見事(みぐとぅ)なむんやら筈(はじ)。
うるま市ぬ「屋慶名(やきな)クヮーディーサー」や、なあ歌(うた)びけんどぅ残(ぬく)とおしが、くぬ木や真万事(さらばんじ)やん。
筆:比嘉清。
糸満市照屋んあるくぬクヮーディーサーや=糸満市照屋にあるクヮーディーサーは
前々から知っちょおたしが、「おきなわ名木百選」=以前から知っていたが、「おきなわ名木百選」
ぬ一ちやんでえ分からんたん=のひとつであるとは知らなかった。
んちゃ確かに高さん大ぎさんあい又枝持ちん美さい=成程確かに高さ大きさもあり枝振も美しく、
まんぐらからん良う、目立っちょおん=周辺からも一際、目立っている。
立札んかいや「アギーカーぬクヮーディーサー」=立て札には「アギカーのクヮーディーサー」
んでぃちあん。「カー」んでえ「井戸」んでぃぬ=とある。「カー」とは「井戸(泉)」の
意味やん。んちゃうぬ木ぬ後あんかいや井戸ぬあん=意味だ。確かに、木の後側には井戸がある。
人ぬ使え水とぅしちぇえ、なあ使あらってえ居らん=生活用水としてはもう、使われてない
風儀やしが、拝所おやん=ようであるが、拝所ではある。
冬ぬ節え葉や諸けえ枯りとおしが、若夏ぬ節ないねえ=冬は葉は全て枯れてしまうが、若夏には、
枝いっぺえ緑葉生いらち、又うりん見事なむんやら筈=枝中、若葉覆われ、それも又見事だろう。
うるま市ぬ「屋慶名クヮーディーサー」や=うるま市の「屋慶名クヮーディーサー」は、
なあ歌びけんどぅ残とおしが、くぬ木や真万事やん=もう、歌だけが残っているのであるが、この木はまだ現役だ。
筆:比嘉清。
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